水文学と水管理 2
人造湖は水系に「付加的」貯留容量をつくり出します。
常に存在しているのは、降雨を河川の流況に組み込む河川流域の自然貯留容量です。
この流域貯留とその流況調整効果は、貯水池のそれをかなり上まわります。
地球的規模では、自然流域により調整される年流量総量、つまり乾季における基準流量(濁水流量)をもたらす貯留量は、1万2000km3のオーダーであり、これは全陸域からの流出総量の1/3にあたります。
土地利用や耕作技術の変化は、流域で調節される流量を増大し、ある場合には、貯水池建設の部分的ないしは代替的解決になることもあります。
他の場合には、これらの変化は、流域で調節される流量を減少し、あるいは洪水や浸食といった問題をひきおこすこともあります。
流域の貯水能の自然的ないし人為的な変化は、一般に流況を変えるだけでなく、水収支を変えるのです。
こういった影響は、乾燥地域や半乾燥地域ではとくに顕著な比較研究により、つぎのことが明らかになりました。
すなわち、ブラジル北東部の半乾燥地域の2000km2の流域では、いくつかの中小規模の貯水池の建設により、年流量は年平均20%減少し、干ばつの年には25%減少しました。
この水文学的な副次効果は、貯水池を計画する場合や、それらを給水の他の代替案とくらべる場合に、見逃してはならないでしょう。
« 水文学と水管理 | メイン | 貯水池の開発問題 »